なにかお探しですか?

研修医に求めているのは「笑い」だ

医者の画像

これは自分が初期研修医だったときに、恩師である消化器外科教授 故伊藤英明先生に言われた言葉です。最初は何を聞かれても答えられない情けない自分が、せめて笑いぐらいとれよ、という意味で言われたのかと思っていましたが、伊藤先生の本意は全く違いました。忘年会の場でお酒の勢いを借りて思い切って聞いてみました。

「良い研修医って何ですか?」

伊藤先生曰く、良い研修医とは勤務時間内はめいいっぱい働き、アフターファイブをしっかり楽しめる研修医だ。医者になったこと、臨床研修していることに喜びを感じられる研修医だ。多職種と協力して患者さんを治療し、患者さんが元気になったことをチームで喜び共感できる研修医だ。そこには自然と「笑い」がある。
20数年前に頂いた言葉ですが、今の時代につながる大事なことがたくさん詰まっている言葉だと思います。
「良い初期臨床研修病院」とは何でしょうか?一般的には、多くの症例を、エビデンスに則った診療ができるよう、きちんと指導してくれる指導医がいる、病院だと認識されていると思います。しかし、たったの2年間で一人前の医者になれるわけではなく、前述したことは初期臨床研修で完遂することではなく、もっと長いスパンで考えるべきことではないでしょうか。我々、初期臨床研修管理委員会のスタッフで、これからの時代に求められる初期臨床研修医とは何か、考えました。良い医者になるためには、たくさん勉強も経験も積まなければなりませんが、それには勉強できる環境、経験を積む土壌がないと不可能です。まず、夜遅くまで病院に残り、体力を削られては勉強もストレス発散もできません。カンファレンスや委員会の時間を勤務時間内に変更し、不必要な残業をなくすことを徹底しました。また、経験を積むにはコミュニケーション能力は重要です。誰しも最初は一人では何もできません。周りのスタッフに相談し、時には教えを請い、時には意見を戦わせ、チーム医療は成り立ちます。我々、長浜赤十字病院の特徴として、「診療科の垣根が低い(ていうかない)」「他職種とむっちゃ仲が良い」というのがあります。先輩医師から経験や手技を吸収し、他職種の専門分野の知識を学ぶ、誰にでも相談しやすい環境は整っています。自分の成長を実感できたとき、そこには「笑い」があると思います。長浜赤十字病院の初期臨床研修医は「笑い」があって欲しいし、「笑い」を与えられる初期臨床研修病院でありたいと思います。まず成長できる土壌を作り、「後期」研修へと送り出すのが「初期」臨床研修病院の役目だと考えています。
良い研修病院は全国にたくさんあると思いますが、どうぞ長浜赤十字病院へ一度見学に来て頂き、当院の雰囲気を感じて頂きたいと思います。そこに「笑い」を感じることができたら、是非当院での初期臨床研修を選んでください。お待ちしています。