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泌尿器科

概要

4人の常勤医師にて泌尿器科疾患全般について広く診療を行っております。外来は月曜から金曜まで毎日3診制で行っています(木曜日は1診)。手術日は月曜、木曜、金曜ですが、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)はほぼ毎日施行できる様にしています。

病棟ベッド数は約15床、外来患者数は1日平均約80人です。昨年の手術総数は約450件で、腎・尿管結石に対する経尿道的レーザー砕石術(f-TUL)や体外衝撃波治療(ESWL)が多く、また悪性疾患では膀胱腫瘍に対する経尿道的膀胱腫瘍切除術(bipolar TUR-Bt)を多く施行しています。入院期間は平均4.5日(2021年)と短縮傾向にあり、月曜、金曜日の腰椎麻酔下での手術では、当日入院、午後手術、翌(翌)日退院としています。

膀胱がんに対しては、病理結果によっては、1-2か月後に改めて2nd TUR-Btを行ない、残存腫瘍のないことを確認しています。膀胱がんは膀胱内再発を来しやすく、BCG膀胱内注入療法も併用しながら、可能な限り膀胱温存を目指しています。がんの進行度により膀胱全摘術が避けられない場合でも、自排尿が可能となる腸管利用代用膀胱形成術により、なるべくQOLが保てるようにしています。

腎がんや腎盂尿管がんに対しては3D腹腔鏡による腹腔鏡下腎(腎・尿管)全摘術を行っていますが、4cm未満の小さな腎がんの場合にはダビンチによるロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術を行い、なるべく腎機能を温存するようにしています。ロボット支援による無阻血下での腎部分切除を行うことで、従来の腹腔鏡手術に比べ、より安全で正確な手術を施行することができます。

前立腺がんに対しては年齢、病期、患者さんの希望に合わせて、手術治療、放射線療法、内分泌療法などの治療選択を行っています。転移を認めない、前立腺に限局した前立腺がんに対しては、ダビンチによるロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術を施行しています。出血も少なく術後の回復も早く、根治性や尿失禁の回復も良好で優れた手術方法です。(トピックス参照)

骨転移を来した前立腺がんに対しては、ホルモン療法や化学療法のほか、ラジウム223(ゾーフィゴ)による放射線治療も施行しています。

泌尿器科とは?

血液中の不要な老廃物である尿毒素を、腎臓において尿として取り除き、尿管、膀胱、尿道を通して外へ排泄させる、一連の生理機能をいかに正常に保つか、という分野を扱っている診療科です。

オシッコの勢いがなくなる前立腺肥大症や、急に脇腹が痛くなり尿に血の混じる尿管結石、尿が出なくなり腎機能の低下を来す腎不全などの病気が泌尿器科の守備範囲です。

また、女性に多い膀胱炎や腹圧性尿失禁、小児のおねしょなども泌尿器科の疾患ですし、男性不妊症や性機能障害などの疾患も扱っております。最近、増加している前立腺癌や、膀胱がん、腎がんなど、尿の通り道にできる悪性腫瘍も泌尿器科の分野です。

昔は皮膚・泌尿器科といって性感染症のイメージが強かったのですが、現在は尿路を扱う外科の一分野と言えます。

手術支援ロボット ”ダビンチ(da Vinci Surgical System)”

ロボットといっても機械が自動的に手術を行う訳ではなく、術者がサージカルコンソールという操作室の椅子に座って手術をします。3Dのハイビジョン映像を見ながら、専用のコントローラーを用いて遠隔操作を行うと、体内に挿入された手術器具(鉗子)が術者の手指の動きを忠実に再現して内視鏡手術を行うことができます。手術をするのはあくまで術者であり、ロボットはこれを支援する訳です。

ダビンチの特徴

この手術の優れたところは、立体的な最大10倍の拡大視野のもと、自由に動く関節を持った鉗子(ロボットアーム)を使用し、手ぶれ防止機能により細かい手術操作が容易にできることです。前立腺がん手術では骨盤の奥深い術野で高度で繊細な操作が要求されます。これまでより傷が小さく出血も少なく、術後の回復も早いなど体にやさしい手術であるとともに、積極的に神経温存を行うことで、術後の合併症である尿失禁や性機能障害を防ぐことができます。また、切除断端の陽性率を下げることで、がんの根治性を高めることが期待できます。

米国ではほとんどの前立腺手術がダビンチに取って代わっており、日本でもすでに400台以上が導入されています。滋賀県でも6施設で稼動中ですが、湖東、湖北地区では当院のみとなっています。現在は前立腺全摘術の他、腎部分切除術に施行していますが、膀胱がんに対する膀胱全摘術や腎(尿管)全摘術にも保険適応が拡大されており、当院でもこれから取り組んでいく予定です。

ESWL(体外衝撃波結石破砕術)

当院では1987年、滋賀県で最初にESWLを導入しており、現在は3代目のドルニエ社製デルタⅡを稼動しています。破砕効果は良好で、ほとんどが1回の治療で破砕、排石できています。1cmを超える腎、尿管結石に対しては、経尿道的レーザー砕石術(f-TUL)を行っています。さらに大きな腎結石に対しては経皮的腎砕石術(PNL)や、両術式の併用手術(ECIRS)も施行しています。

尿流量測定検査

尿の勢いを調べるために行う検査です。尿がたまった状態で検査を行いますが、緊張して上手く排尿ができない事があります。トイレ式の尿流量測定機器(TOTO社、フロースカイ)により、自宅のトイレと同じようにリラックスした状態で検査ができるようにしています。

認定施設

  • 日本泌尿器科学会専門医教育施設
  • 日本透析医学会認定医制度岐阜大学医学部附属病院教育関連施設

トピックス

診察室
午前 1診 原田 吉將 田口 俊亮 原田 吉將 担当医 原田 吉將
【予約制】
午前 2診 田口 俊亮 吉武 倫太郎 吉武 倫太郎 吉武 倫太郎
午前 3診 田口 俊亮

休診・代診のお知らせ

急な都合による休診情報は掲載できない場合がありますので、ご了承ください。

  • 吉武 倫太郎

  • 原田 吉将 (Harada Yoshimasa) 写真

    泌尿器科部長

    原田 吉将 (Harada Yoshimasa)

    昭和60年卒

    • 日本泌尿器科学会専門医・指導医
    • 泌尿器ロボット支援手術認定医
    • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
    • 日本化学療法学会抗菌化学療法指導医
    • 日本透析医学会専門医
    • ICD制度協議会ICD
  • 田口 俊亮 (Taguchi Syunsuke) 写真

    医師

    田口 俊亮 (Taguchi Syunsuke)

    平成28年卒

  • 吉武 倫太郎 (Yoshitake Rintaro) 写真

    医師

    吉武 倫太郎 (Yoshitake Rintaro)

    平成30年卒

    • 泌尿器ロボット支援手術認定医