令和元年度 長浜赤十字病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1463 256 278 529 568 657 1201 1678 1406 492
当院は地域の中核病院として機能しています。地域周産期母子医療センターの指定を受けており、地域内では最多の12人の小児科医が勤務していることもあり、小児の患者数は多いです。ほかの年齢層では、特に、重点的に診療をしているわけではありませんが、社会の高齢化に伴い、60才以上の患者様が増加する傾向にあります。高齢の患者様に関しては、複数の疾患をお持ちのことも多く、患者様地元の診療所との連携が欠かせないところですが、地域医療支援病院の指定を受け、退院後も安心して療養いただけるよう努めております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 定義副傷病 なし 366 2.36 2.63 0.00 66.05
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 128 10.04 9.79 0.78 77.39
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 47 8.91 7.65 0.00 62.91
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2 なし 40 8.58 8.27 0.00 72.70
060090xx02xxxx 胃の良性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 その他のポリープ・粘膜切除術等 39 7.54 6.89 0.00 72.79
①小腸大腸の良性腫瘍の大部分が大腸ポリープであり、ポリープ切除は原則1泊2日が多かったが、小さなポリープは最近外来切除が増えて入院件数が減少傾向にあります。
②胆管結石、胆管炎に関してはほとんどが内視鏡を用いて経十二指腸乳頭的に結石除去やドレナージチューブの挿入を行っています。
③憩室性疾患として大腸憩室炎や憩室出血があります。最近は憩室出血に対し、内視鏡的に止血することが増加傾向にあり、また血管塞栓術で止血を行うこともあります。
④⑤胃の悪性・良性腫瘍の内視鏡的切除は拡大鏡などの内視鏡の進歩に伴い、早期発見でき、病変に対する内視鏡的粘膜剥離術・粘膜切除術が増加しています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、又は心臓カテーテル法による諸検査・血管内超音波検査等あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 113 4.36 4.40 0.00 73.42
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 心臓カテーテル法による諸検査あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 79 2.86 3.04 0.00 67.66
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 心臓カテーテル法による諸検査・血管内超音波検査等あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 48 3.13 3.15 0.00 73.58
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 39 27.95 20.84 5.13 85.69
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2 なし 39 5.33 5.02 0.00 61.54
当科に担当する疾患として虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞を含む)、心不全、不整脈等があります。
これらの疾患のなかで虚血性心疾患が多くを占めています。虚血性心疾患に対して施行されるカテーテル治療は、医療器具や手技の進歩が見られ、身体への負担の軽減が図られています。以前のカテーテル治療は大腿動脈(足の付け根)よりのアプローチが主流でしたが、近年は合併症が少なく、術後安静の必要性の少ない橈骨動脈(手首の動脈)よりのアプローチを極力選択しております。
また入院患者に占める高齢者化の進展に伴い、他科および他部門と連携がより重要となっております。また治療に関してはカテーテル治療、外科的治療などの侵襲的治療や薬剤、呼吸補助機器、心臓リハビリテーションなどより、より適切な治療法を選択し施行しております。
以前では心不全患者は安静にするようにとの考えもありましたが、適性な運動負荷により心不全状改善を図る心臓リハビリテーションを積極的に推進しております。
高齢化社会の到来とともに、嚥下機能等の低下に伴う誤嚥性肺炎による高齢者入院が増加しています。誤嚥性肺炎による入院患者の増加に伴い、当科においても入院治療を担当する機会が増加しています。
糖尿病・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし インスリン製剤(注射薬)あり 定義副傷病 なし 85歳未満 46 15.96 13.72 0.00 59.00
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 29 16.03 12.58 3.45 77.55
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 28 35.54 20.84 14.29 88.04
100071xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし インスリン製剤(注射薬)あり 定義副傷病 なし 85歳未満 16 15.13 14.10 0.00 70.75
100070xx99x000 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 85歳未満 14 10.21 10.84 0.00 55.93
糖尿病の入院に関しては、糖尿病療養指導士の資格を持つ看護師、栄養士、薬剤師、理学療法士、臨床検査技師など多職種で連携し、糖尿病教室、合併症検査などを行っています。入院期間が十分確保できない人のために、1週間教育入院パスを用いた入院もあります。高齢者の肺炎や尿路感染などは専門にかかわらず、内科系医師で分担して診療しています。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 15 19.13 17.72 0.00 75.13
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 15 9.13 7.10 0.00 62.13
010080xx99x001 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 15歳以上 10 9.80 12.00 0.00 41.60
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし エダラボンあり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 - - 16.13 - -
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 20.84 - -
厚労省の定める診断群分類における上位の入院症例数を公開しています。数十万の人々が集まって暮らしていると、医学統計が示す通りに疾病は発生してしまいます。しかしながら、内科救急は、災害医療や外傷の救急とは異なり、管理されていなければならない、と信じます。てんかんの救急や、加齢に伴う変性、動脈硬化としての脳卒中が、上位に上がっています。これらの数値の年令調整人口比が、全国平均よりも低くなっていることこそが、本当の到達目標です。
 一方では、地域における症例数が2や3の疾病についても、当科では症例数が上位の疾病と同様に重視しています。これらの疾病は数を重視する今日の医療政策に埋もれてしまう傾向が強く、診療体制を維持するのに苦慮しています。人口規模で基幹病院が考えるべきことは違っていますから、対応できない問題については大都市の病院と連携しています。現在、都市と病院、また、診療科の間の医療格差はインフレーション型に進んでいるのも事実です。赤十字病院として、受け入れ先が決まらない重症救急を遠く近江八幡や湖西からも受け入れてきました。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130060xx99x4xx 骨髄異形成症候群 手術なし アザシチジンあり 16 6.81 10.43 0.11 83.31
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 手術あり アザシチジンあり 定義副傷病 なし - - 31.30 - -
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし  アザシチジンあり 定義副傷病 なし - - 15.79 - -
130060xx97x00x 骨髄異形成症候群 手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 15.22 - -
130030xx99x30x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 化学療法あり 定義副傷病 なし - - 16.50 - -
血液内科の担当する疾患は、高齢者に多い骨髄異形成疾患の症例数が増加しています。 従来は高齢者の場合には輸血による支持療法以外に治療方法がありませんでしたが、現在ではアザシチジンによる遺伝子標的治療を積極的に取り入れています。それによって多くの症例で輸血に頼らなくても日常生活を送ることが可能となっています。
非ホジキンリンパ腫に関しては、標準的治療であるリツキサン-CHOP療法を取り入れています。さらになるべく入院期間は短期間として、外来化学療法に移行していただき、日常生活を維持しながらの化学療法を進めています。また治療抵抗性・再発性リンパ腫に対しては患者の病態や希望に即した化学療法の内容を選択するようにしています。

補足:平成29年4月より当院血液内科常勤医師が不在となり診療体制が月曜と木曜の週2回滋賀医大血液内科からの非常勤医師にての外来診療のみとなり大幅に機能が縮小となっております。あらゆる血液疾患の患者様で重篤な病状での場合は専門医が常勤する関連施設であります滋賀医大や近隣の彦根市立病院などに依頼しまして入院の上治療を受けていただく事もあります事をご了解いただきますよう、お願い申し上げます。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 138 4.59 6.17 0.00 0.00
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病 なし 92 5.91 6.19 0.00 0.99
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 92 5.73 6.64 1.09 4.17
150040xxxxx0xx 熱性けいれん 手術・処置等2 なし 89 2.70 3.81 1.12 1.65
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし 88 4.56 5.73 0.00 3.23
妊娠期間短縮、低出生体重に関連する障害は、帝王切開での出生児、早産児含めて、全ての出生体重2,500g以上の新生児で、多呼吸や呼吸困難、哺乳不良、嘔吐、発熱、黄疸など様々な症状をきたして,小児科管理をきたした新生児がこの疾患群に入ります。新生児の疾患にはちょっとした症状で始まる重症疾患があります。必要に応じて、NICU(新生児集中治療室)などで、治療を行なっています。   
急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症は、多くの場合、RSウイルスなどのウイルス感染によって引き起こされ、呼吸困難を認める場合、発熱が長引く場合、あるいは経口摂取不良となる場合等が入院治療の対象となります.一部細菌感染による場合や、二次的に中耳炎など細菌感染を併発する場合には抗菌薬による治療も行います。インフルエンザ、ウイルス性肺炎も、病因や画像での違いだけで、入院が必要となる場合や治療方針はほぼ同様です。                     
喘息は発作性に起こる気道狭窄によって、喘鳴や呼吸困難を繰り返す疾患です。気管支拡張剤の吸入などの外来治療を行なっても改善しない場合には入院治療が必要となります。
熱性けいれんは、小児期で最も多いけいれん性疾患です。主として生後6か月~6歳の間に、38℃以上の発熱に伴ってけいれんであり、ほとんどが5分以内でおさまります。一般の発生頻度は5ー10%程度と言われています。左右差のあるけいれんや発作時間が長い時、24時間以内に繰り返す時などには注意が必要となります。全身状態やけいれんの状態によって経過観察や治療目的に入院となっています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 112 4.69 4.85 0.00 66.49
060241xx97xxxx 痔核 手術あり 72 4.15 5.72 0.00 58.57
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 59 5.75 7.13 0.00 62.12
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 41 5.00 5.45 0.00 41.07
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 32 9.16 8.89 0.00 71.72
鼠径ヘルニアはいわゆる”脱腸”です。手術には主に腰椎麻酔下に鼠径部皮膚からアプローチする従来法(K6335)と全身麻酔下、腹腔鏡下に腹腔内からアプローチする手術(K634)とがあります。いずれも鼠径部の筋膜が緩くなって広がったのが原因で、出入り口となります。このヘルニアの出口を人工補強材でふさいで修復する手術です。
痔核は、いわゆる”いぼ痔”のことです。症状が少なければぬり薬で治療しますが、症状の強い場合は注射や手術療法(切除)で治療します。
胆嚢水腫、胆嚢炎は、多くの場合胆嚢の中に結石を有する胆石症です。症状のある方に胆嚢摘出術を行いますが、90%以上の方に腹腔鏡下で手術を施行しています。
虫垂炎は、いわゆる”盲腸”のことで、実際は盲腸の先端にある虫垂が炎症を起こしたものです。軽ければ抗菌剤で”散らす”こともありますが、周囲に膿瘍がなければ虫垂を切除することで治癒させます。最近は腹腔鏡下に行うことが多いです。虫垂炎は、いわゆる”盲腸”のことで、実際は盲腸の先端にある虫垂が炎症を起こしたものです。軽ければ抗菌剤で”散らす”こともありますが、周囲に膿瘍がなければ虫垂を切除することで治癒させます。最近は腹腔鏡下に行うことが多いです。
ヘルニアの記載の無い腸閉塞とは主に開腹術後の癒着性腸閉塞を指し、程度が軽いものに関しては手術をせずに保存的に加療することがあります。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 骨折観血的手術 人工関節置換術 人工骨頭挿入術等 128 46.55 25.94 8.59 82.36
160760xx97xxxx 前腕の骨折 手術あり 57 2.21 5.54 0.00 50.49
070160xx01xxxx 上肢末梢神経麻痺 手根管開放手術等 49 2.47 4.70 0.00 71.63
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節置換術等 41 60.80 23.56 2.44 74.22
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節置換術 人工骨頭挿入術等 39 40.46 21.53 0.00 68.74
高齢者の股関節大腿近位骨折のうち大腿骨頚部骨折で転位のあるものには 人工骨頭挿入術を行なっています。術前待機期間が長くなると合併症の頻度が上がり機能回復も遅れるため、早急に手術に臨むようにしています。
高齢者の股関節大腿近位骨折のうち大腿骨転子部骨折には髄内釘による骨接合術を行っております。人工骨頭挿入術と同様に、早期の機能回復を目指してできれば24時間以内に手術に臨むようにしています。
前腕の骨折(橈骨遠位端骨折で不安定な物)に対しては、保存療法・手術療法双方の利点と欠点を十分に説明した上で、手術療法を勧めています。手術により機能的予後は改善されるようになっています。
手根管症候群に対しては主に2ポータル法で手根管開放しております。
人工関節置換術については低侵襲を心がけ,周術期の疼痛管理をする事で、術後の疼痛軽減と早期機能回復につなげています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1 なし 40 4.73 4.01 0.00 35.43
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 40 2.23 2.78 0.00 62.23
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2 なし 30 2.37 3.10 0.00 72.90
080180xx99xxxx 母斑、母斑症 手術なし 18 3.17 3.92 0.00 2.67
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 11 2.73 5.26 0.00 20.00
顔面や露出部の気になる部位あるいは大きな皮膚腫瘍や皮下腫瘍など形成外科治療を要する症例に対して、術後の傷ができるだけ目立たず、拘縮(ひきつれ)が起こらないように腫瘍の切除・摘出を行います。 下肢静脈瘤に対して、当院では静脈瘤用レーザー機器を導入し、手術侵襲の少ない治療を行っています。レーザー適応の難しい症例には、従来の静脈抜去術や切除術も行っています。
高齢化社会に伴い、加齢による眼瞼下垂が増えてきています。症例によっては手術治療を行うことで見にくくなった視野の回復や眼瞼下垂に起因する肩凝り等の自覚症状の改善が得られ、日常生活のQOLを高めることが可能となります。 母斑、母斑症に対して、悪性化のリスクのないものに対しては手術をせず、レーザー治療を行い、できるだけ創を残さない治療を行っています。                                                                   
救急医療にも力を入れているため、顔面軟部組織損傷や顔面骨骨折といった顔面外傷の治療も受傷後すぐに対応し治療を行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 29 5.41 9.67 3.45 80.86
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 17 21.47 18.81 41.18 75.00
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし リハビリテーションあり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 14 17.21 16.16 28.57 69.57
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし エダラボンあり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 10 14.80 16.13 20.00 74.40
010040x199x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 10 25.50 20.96 30.00 75.70
脳神経外科では頭部外傷、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)、脳腫瘍などの治療を主に行っています。長浜赤十字病院は救急救命センターが設置されており、日本脳卒中学会の指定する脳卒中センター(Primary stroke center) にも認定されています。24時間体制で重症患者を受け入れているため、特に脳卒中や頭部外傷など緊急性の高い患者の割合が多くなっています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 11 10.55 12.55 0.00 78.91
080140xxxxx2xx 炎症性角化症 インフリキシマブあり - - 2.68 - -
080190xxxxxxxx 脱毛症 - - 3.44 - -
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2 なし - - 7.90 - -
080100xxxx0xxx 薬疹、中毒疹 手術・処置等1 なし - - 10.81 - -
急性膿皮症での入院は、具体的には蜂窩織炎や丹毒という病気によるものです。蜂窩織炎は脚などの皮下脂肪に、丹毒は顔などの皮膚の深部に細菌が感染する病気です。軽症であれば通院の場合もありますが、炎症が強かったり、痛みで歩けない場合などは入院して抗生物質を点滴投与します。炎症性角化症は皮膚の表層が厚く粗造になる皮膚炎で、尋常性乾癬などの疾患を指します。近年は乾癬に対する注射薬が複数あり、重症や難治性の場合に投与しています。脱毛症は、円形脱毛症に対するステロイドパルス療法を行うための入院です。頭皮の4分の1以上が脱毛している重症の円形脱毛症では、初期(発症後6ヶ月以内)にステロイドを大量に投与することで改善がみられるケースがあるため、条件に当てはまる症例には積極的に行っています。皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外)は基底細胞癌や有棘細胞癌が多いです。薬疹、中毒疹は重症の場合に入院適応となり、ほとんどが薬疹です。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 前立腺針生検法 あり 定義副傷病 なし 104 2.03 2.49 0.00 70.64
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 45 5.91 7.07 0.00 74.76
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 41 5.51 5.61 0.00 61.44
11012xxx040x0x 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 24 2.25 2.64 0.00 53.00
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 22 12.91 12.18 0.00 67.77
前立腺がんの疑いがある場合は、前立腺生検を行い確定診断をおこないます。当院では1泊2日の入院で腰椎麻酔下に経会陰式生検を行っており、検査後の発熱や血尿などの合併症を回避するようにしています。
膀胱癌に対しては表在性(筋層に浸潤していない早期)の場合、生食下での経尿道的手術(TURis)を行っています。病理結果によっては再TURを行い残存腫瘍の有無を再確認しています。化学療法やBCG膀胱内注入療法も併用しながら、可能な限り膀胱温存を目指しています。残念ながら進行性の(筋層に浸潤している)場合、膀胱全摘術が必要となりますが、年齢や患者様の状態を踏まえて自排尿が可能となる代用膀胱造設術を採用しております。
比較的小さな結石に対しては体外衝撃波治療を行っていますが、10mmを超える腎、尿管結石に対しては、治療効果が確実な経尿道的レーザー砕石術(f-TUL)を施行しています。さらに大きなサンゴ状結石には経皮的腎砕石術(PNL)を施行しています。
体外衝撃波治療は1987年、滋賀県内で初めて導入後、現在2代目のドルニエ社製を稼働中です。原則、1泊2日の入院にて、ほとんどが1回の治療で破砕、排石できています。
前立腺がんに対する手術としては、ダビンチによるロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術を行っています。拡大視野で繊細な手術を行うことができ、術中の出血も少なく尿失禁などの合併症も軽度で、手術成績の向上に寄与しています。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 99 9.36 9.66 0.00 33.42
120170xx01x0xx 早産、切迫早産 子宮破裂手術等 手術・処置等2 なし 62 38.76 29.08 0.00 31.81
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2 なし 58 27.05 19.06 0.00 32.09
120260xx01xxxx 分娩の異常 子宮破裂手術等 48 8.75 9.53 0.00 34.15
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 41 6.07 6.09 0.00 44.61
当院は、滋賀県より地域周産期母子医療センターの指定を受け、湖東および湖北地方を中心とした地域の新生児・未熟児医療の中核的施設です。地域からの糖尿病や腎臓病、心臓病などをお持ちの合併症妊娠、早産、多胎、胎児異常等の患者様の紹介や、緊急母体搬送を受け入れる割合が高くなっております。
日常的に小児科との緊密な連携もしっかりと出来ており、週数に制限なく受け入れております。又、児の状態が悪い方や、出血が多く母体の状態が悪い等のケースでも、手術室、小児科と連携し24時間体制で産婦人科医および小児科医、助産師、看護師が対処し、最新の医療機器を備え高度医療を提供しています。
産科医療だけでなく、婦人科疾患にも力を入れております。良性の婦人科疾患に関しては、なるべく患者様にとって侵襲の少ない、術後回復がスムーズである腹腔鏡を用いた
手術を選択しております。
耳鼻いんこう科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 終夜睡眠ポリグラフィー あり 24 2.00 2.03 0.00 66.92
030250xx970xxx 睡眠時無呼吸 手術あり 手術・処置等1 なし - - 8.26 - -
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除等 手術・処置等1 なし - - 8.44 - -
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 - - 7.80 - -
030240xx97xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 その他の手術あり - - 8.66 - -
 睡眠時無呼吸症に対して、大人ではまず簡易検査にて評価します。簡易検査では持続陽圧呼吸療法(CPAP)の適応に至らなかった患者さんでも、終夜ポリソムノグラフィー検査を行うことでCPAPの適応
となる可能性があり、当院では終夜ポリソムノグラフィー検査が可能です。
 また、小児の睡眠時無呼吸症では、主に手術加療(口蓋扁桃摘出術、アデノイド切除術)を行っています。
 扁桃、アデノイドの慢性疾患(慢性扁桃炎)や扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎(習慣性扁桃炎)についても、主に手術加療(口蓋扁桃摘出術や扁桃周囲膿瘍切開術など)を行っています。
 甲状腺の悪性腫瘍(甲状腺癌)に対しては、手術加療を中心に治療を行っています。
 その他当院では幅広い耳鼻咽喉科疾患に対して入院加療を行っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 72 11 - 69 - 20 1 8,7
大腸癌 37 31 43 42 13 26 1 8,7
乳癌 11 14 - - - - 1 8,7,6
肺癌 - - - - - - 1 8
肝癌 12 - 12 - - 25 1 8,7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
呼吸器科は非常勤医師の外来があるのみです。肺癌が発見されることは少なくありませんが、治療は他施設にお願いしています。
胃・大腸のがんについては県内でも有数の多くの患者様の治療を担当しております。手術療法のみではなく、早期のがんについては内視鏡(胃カメラや大腸カメラ)のみでの治療も数多く手がけています。少し進行したがんの場合も腹部に小さな穴をあけるだけで済む腹腔鏡手術が多く行われます。手術中立体的に観察できる3D腹腔鏡を導入し、精度を高めています。またダヴィンチを導入しロボット手術も行っております。
肝臓のがんについても地域内外から多くの患者様が集まっております。手術以外に肝臓を直接穿刺して治療するラジオ波治療や、カテーテルによる化学塞栓療法、全身投与の化学療法・分子標的治療など幅広い選択肢の中から患者様に最適な治療法を選んで行っています。
乳がんについても手術、術後放射線治療、化学療法などから最適の組み合わせで治療が行われます。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 16 6.69 58.31
中等症 95 19.73 81.14
重症 21 18.81 85.43
超重症 - - -
不明 - - -
肺炎はがんなどの悪性新生物、心筋梗塞・脳梗塞・脳出血などの心血管疾患とともに特に高齢者では死に至る病気として重要です。
比較的若い方が多い軽症の場合外来での治療が可能な場合もありますが、入院しても7日程度で退院となっています。
重症の場合は退院できる場合でも3週間程度の入院が必要となっています。重症の場合、入院当初はICU(集中治療室)に準じた救命救急センター病棟への入院となります。その場合、病状の改善に従って一般病棟などに移っていただくこととなります。また退院後の生活環境を整える準備のため地域包括ケア病棟に移り、スムーズに在宅へ復帰できる準備を行ったりします。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 111 26.95 77.09 30.17
その他 - - - -
脳梗塞は神経内科と脳外科で分担・協力して診療にあたっています。
とにかく早期から治療を始めることが重要な疾患で、発症早期で副作用の可能性が低ければ血管内で固まった血液(血栓や塞栓)を溶かす薬物(発症後4.5時間以内)による治療や、カテーテルで血栓や塞栓を取り出すような治療(発症後6時間以内)を行います。脳梗塞では血流が途絶えることにより脳の細胞が部分的に死滅しますが一度死んだ細胞は再生しません。従って、可能であれば早期に血流を再開し死滅する細胞を減らす必要があるわけです。
一旦、脳細胞が死んでしまうと、その細胞がつかさどっていた機能は失われますが、その場合も、当院では可能な限り早期からリハビリを行い、生活に必要な機能の維持、回復に努めています。より長期のリハビリが必要な場合はリハビリ専門の施設への転院や在宅でのリハビリをお勧めしています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 385 0.31 1.30 0.26 66.39
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 110 3.99 14.18 0.91 81.63
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 等 48 2.67 8.33 2.08 74.46
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 等 40 1.38 10.68 0.00 73.08
K6534 内視鏡的胃,十二指腸ポリープ・粘膜切除術(その他のポリープ・粘膜切除術) 38 0.00 6.37 0.00 72.79
①大腸腫瘍(ポリープ、早期大腸がん)に対する内視鏡的ポリープ切除術が最も多い。小さなポリープは外来での切除を行い、比較的大きな病変や出血のリスクの高い症例は入院で治療を行っています。
②総胆管結石に伴う胆管炎や、悪性腫瘍に伴う閉塞性黄疸や胆管炎に対して超高齢者も可能な全身状態であれば内視鏡的胆道ステントを留置しています。入院期間が少し短くできています。
③総胆管結石に対する経乳頭的アプローチするために乳頭切開術を行っています。入院期間が少し伸びています。
④早期の胃癌に対し主に内視鏡を用いた粘膜下層剥離術を行っています。
⑤胃腺腫に対した内視鏡を用いた粘膜切除術を行っています。胃ポリープ切除もあるため粘膜剥離より入院期間が短くなっています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 90 3.49 2.53 0.00 74.11
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他のもの) 31 2.61 1.71 0.00 72.74
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 30 1.17 1.30 0.00 75.30
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの) 20 2.90 2.95 0.00 66.35
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) 19 4.79 11.84 5.26 79.26
動脈硬化症に起因する虚血性心疾患および閉塞性動脈硬化症に対する主な手術施行はカテーテル治療になります。特に急性心筋梗塞においては、救命および血栓や動脈硬化に起因する血流の途絶による心筋の死滅を回避するために早期の診断、治療が必要となります。当院では救急救命センターが併設されており、24時間対応可能な体制となっております。
虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞を含む)に対する治療として、冠動脈(心臓の栄養血管)の狭窄または閉塞部位に対してバルーン(風船)拡張やステント(金属性の網状の筒)留置による拡張術である経皮的冠動脈ステント留置術を施行しております。また近年になり薬剤溶出バルーンの使用が可能となり、可能な症例であれば異物であるステント留置を行わないステントレス治療も行っております。
また下肢の動脈硬化進展による間欠性跛行(歩行時の下肢の痛み、だるさ等)に対して、下肢症状改善や下肢切断回避のために四肢動脈拡張術、ステント留置術等を積極的に施行しております。
頻脈性不整脈に対するカテーテル治療を開始し、適応を遵守して施行しております。自覚症状の消失等効果を発揮しております。今後も不整脈治療におけるカテーテル治療はより重要な治療となります。
徐脈性不整脈に対する新規ベースメーカー植え込みにおいては、MRおよび遠隔モニタリング対応が可能な機器を使用し、植え込み後の管理の向上を図っています。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度のもの) 16 0.00 32.94 0.00 0.00
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度のもの) - - - - -
K7151 腸閉塞症手術(腸重積症整復術)(非観血的なもの) - - - - -
K2762 網膜光凝固術(その他特殊なもの(一連につき)) - - - - -
K653-3 内視鏡的食道及び胃内異物摘出術 - - - - -
当院は地域周産期母子センターであることもあり、双胎や早産児のようなハイリスク分娩が多数あります。出生時の呼吸・循環状態によって、新生児仮死蘇生術が必要となる新生児が多数いる現状を示しています。 
また、救命救急センターでもあり、腸重積という乳幼児の血便や嘔吐を主訴とする疾患もしばしばあり、その場合には緊急に整復j術をする必要があります。 
網膜光凝固術は未熟児網膜症に対する治療です。未熟児の状態によって発症する場合があり、失明を防ぐためにもこの治療が必要となります。
コインやタバコなどの異物を飲み込んだ救急患者も毎月複数例あり、、特にボタン電池などは内視鏡(胃カメラ)を使っての除去を必要としています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 73 1.56 5.82 0.00 65.51
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 69 1.00 2.84 0.00 57.26
K7434 痔核手術(脱肛を含む。)(根治手術) 57 0.00 3.42 0.00 58.09
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 54 0.28 2.87 0.00 67.41
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 41 0.15 3.85 0.00 41.07
腹腔鏡下胆嚢摘出術は症状のある胆石症、大きくなった胆嚢ポリープなどに対して行う手術です。全身麻酔下に腹部に4カ所ほど小さな穴をあけてカメラ、鉗子を挿入して胆嚢を切除します。術後合併症がなければ術後3日目には退院が可能となります。
鼠径ヘルニア手術には主に腰椎麻酔下に鼠径部皮膚からアプローチする従来法(K6335)と全身麻酔下、腹腔鏡下に腹腔内からアプローチする手術(K634)とがあります。いずれも鼠径部の筋膜が緩くなって広がったヘルニアの出口を人工補強材でふさいで修復する手術です。腹腔鏡下の手術では同じ傷から両側の手術が可能というメリットがあります。
痔核に対しては、軽度の場合は薬物療法や注射療法を行いますが、脱肛が常にある、出血が止まりにくいなどの症状がある場合に手術療法を行います。
腹腔鏡下虫垂切除術は、急性虫垂炎(いわゆる”盲腸“に対して腹腔鏡下に虫垂を切除する方法です。開腹で行う場合と切除する範囲は同じです。開腹手術よりも手術の傷が小さく、疼痛が軽減されるだけでなく低侵襲とされており、早い社会復帰が見込める手術方法です。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿・肩甲骨・上腕) 114 1.61 41.09 4.39 79.15
K0821 人工関節置換術(膝・肩・股) 91 13.78 36.71 3.30 71.24
K0462 骨折観血的手術(前腕・下腿・手舟状骨) 57 1.12 17.35 1.75 61.53
K0811 人工骨頭挿入術(股・肩) 45 2.98 48.02 17.78 83.20
K093 手根管開放手術 45 0.16 1.29 0.00 71.56
高齢者の骨粗鬆症に伴う、上腕骨・大腿骨の骨折に対して、早期の機能回復を目的として骨接合術を行ない早期リハビリテーションに心がけております。
人工関節置換術については低侵襲を心がけ,周術期の疼痛管理をする事で、術後の疼痛軽減と早期機能回復につなげています。
前腕の骨折(橈骨遠位端骨折で不安定な物)に対しては、保存療法・手術療法双方の利点と欠点を十分に説明した上で、手術療法を勧めています。手術により機能的予後は改善されるようになっています。
高齢者の股関節大腿近位骨折のうち大腿骨頚部骨折で転位のあるものには 人工骨頭挿入術を行なっています。術前待機期間が長くなると合併症の頻度が上がり機能回復も遅れるため、早急に手術に臨むようにしています。手根管症候群に対しては主に2ポータル法で手根管開放しております。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 39 0.00 1.05 0.00 63.36
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 30 0.00 1.23 0.00 72.60
K0063 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6㎝以上,12㎝未満) 16 0.44 3.69 0.00 36.75
K0053 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4㎝以上) 11 0.36 2.09 0.00 27.82
K0051 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2㎝未満) 11 0.64 1.00 0.00 6.55
静脈瘤用レーザーを用いた最新の下肢静脈瘤治療を行っています。
加齢に伴う眼瞼挙筋の弛緩による眼瞼下垂に対して挙筋前転を行い、機能回復を行います。
全身の皮膚あるいは皮下の腫瘍に対して外観上、機能的に損なわれないような手術方法で腫瘍切除を行います。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 27 0.33 5.93 7.41 82.52
K1781 脳血管内手術(1箇所) 15 0.60 21.73 6.67 65.47
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの) - - - - -
K178-4 経皮的脳血栓回収術 - - - - -
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 - - - - -
当院ではより低侵襲で治療効果の高い手術を行えるように、従来よりある外科的手術方法に加え、脳血管内手術、内視鏡手術など新しい手術方法にも対応できる体制を取っています。近年はカテーテルによる脳血管の治療が急速に進歩しており、当院でもカテーテル治療(脳血管内手術、脳血栓回収術、頚動脈ステント留置術など)も積極的に行っています。また開頭手術に際してはより安全で効果的な治療を行うためにナビゲーション、術中モニタリングなども併用し脳腫瘍の摘出(頭蓋内腫瘍摘出術)を行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 45 0.73 4.20 0.00 75.24
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 31 1.55 3.39 0.00 62.58
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 23 0.13 1.09 0.00 52.70
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 22 1.00 10.91 0.00 67.77
K7812 経尿道的尿路結石除去術(その他のもの) 12 3.67 3.83 0.00 59.42
膀胱癌に対しては表在性(筋層に浸潤していない早期)の場合、生食下での経尿道的手術(TURis)を行っています。病理結果によっては再TURを行い残存腫瘍の有無を再確認し、化学療法やBCG膀胱内注入療法も併用しながら、可能な限り膀胱温存を目指しています。残念ながら進行性の(筋層に浸潤している)場合、膀胱全摘術が必要となりますが、年齢や患者様の状態をみて、自排尿が可能となる回腸利用代用膀胱造設術も採用しております。
比較的小さな結石に対しては体外衝撃波治療を行っていますが、10mmを超える腎、尿管結石に対しては、治療効果が確実な経尿道的レーザー砕石術(f-TUL)を施行しています。さらに大きなサンゴ状結石には経皮的腎砕石術(PNL)を施行しています。
前立腺がんに対する手術としては、ダビンチによるロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術を行っています。拡大視野で繊細な手術を行うことができ、術中の出血も少なく尿失禁などの合併症も軽度で、手術成績の向上に寄与しています。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 126 7.92 7.06 0.00 33.51
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 110 11.59 7.19 0.00 32.50
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 等 73 1.00 4.04 0.00 47.33
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 42 0.93 4.10 0.00 38.90
K877 子宮全摘術 30 1.23 7.20 0.00 51.00
当院は、滋賀県より地域周産期母子医療センターの指定を受け、湖東および湖北地方を中心とした地域の新生児・未熟児医療の中核的施設です。地域からの糖尿病や腎臓病、心臓病などをお持ちの合併症妊娠、早産、多胎、胎児異常等の患者様の紹介や、緊急母体搬送を受け入れる割合が高くなっております。そのため、選択的・緊急・超緊急帝王切開手術を必要とすることが多くなっております。
産科医療だけでなく、婦人科疾患にも力を入れております。良性の婦人科疾患に関しては、なるべく患者様にとって侵襲の少ない、術後回復がスムーズである腹腔鏡を用いた手術を選択致します。以前は、腹腔鏡下手術を卵巣嚢腫に対して主に施行致しておりましたが、最近では子宮全摘術にも低侵襲な腹腔鏡下手術をなるべく適用するように致しております。
耳鼻いんこう科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 18 0.39 6.89 0.00 16.56
K4631 甲状腺悪性腫瘍手術(切除) - - - - -
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) - - - - -
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 - - - - -
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) - - - - -
 慢性扁桃炎や習慣性扁桃炎、小児の睡眠時無呼吸症などに対して、全身麻酔下に口蓋扁桃手術を行っています。両側の口蓋扁桃を摘出することで、症状の原因を除去します。
 甲状腺癌に対する治療として、甲状腺悪性腫瘍手術を行います。腫瘍の進展範囲や、頸部リンパ節転移の程度、遠隔転移の有無などにより、摘出する範囲(切除あるいは全摘)や、リンパ節郭清の範囲(甲状腺・気管周囲~側頸部)が異なります。
 耳下腺腫瘍では一般的に手術加療が第一選択となりますので、耳下腺腫瘍摘出術を行います。腫瘍の性状や部位によって、摘出する範囲(浅葉、深葉、全摘)が異なります。
 扁桃周囲膿瘍に対する治療として、局所麻酔下に扁桃周囲膿瘍切開術を行い、排膿することが必要です。本統計では入院患者様のみの統計ですので、総数はもっと多くなります。
 慢性副鼻腔炎に対する治療として、内視鏡下鼻副鼻腔手術があります。内服などの保存的加療で改善が得られない場合は、積極的に手術加療を行います。元々の病変の広がりの程度によって、1型~5型に分類されます。当院では4型までの手術加療が可能です。
 耳鼻咽喉科の手術は手技によって細かく分類されていますので、実際に行っている手術数とは乖離があります。当院では、外科的治療として、内視鏡下鼻副鼻腔手術や、甲状腺手術(良性・悪性)、耳下腺・顎下腺などの唾液腺手術、扁桃腺手術、喉頭微細手術など、幅広く行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 17 0.20
異なる 16 0.19
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 43 0.50
異なる - -
手術や治療に伴う合併症は、系統的な予防策を講じることにより減少させるべく努力をしているところですが、完全にゼロにはできておりません。
播種性血管内凝固症候群は敗血症を含む感染症やがんなど種々の原因で起こりますが、ここに掲げられているのは治療が必要となった重症例の数です。
敗血症は肺炎、尿路感染、胆道(胆のうおよび胆管)感染その他の感染が全身に広がった状態ですが、重症患者様を多く治療していることもあり、一定数の発生はやむを得ないと考えています。
手術・処置の合併症は、全数が報告されるように医療安全推進室を設置して定期的に洗い出すように努めています。
更新履歴