院長挨拶

 病院長
病院長 楠井 隆

 長浜赤十字病院は、「人道・博愛」の赤十字精神にのっとり、全人的でやさしさのある医療提供を理念として、滋賀県湖北地域医療の中核的機能を担ってきました。救急、災害医療にはほかの赤十字病院と共に特に力点を置いてきたところですが、昨年からは精神科でも県内初となる精神科救急入院料の施設基準を取得し、精神疾患の急性増悪のみならず、精神疾患を有する方の身体疾患にも十分な医療を提供できる体制となっております。近年、社会復帰される精神疾患の方、認知症の方も増えておりますが、そのような方に対しても大いに安心な体制を提供できるものと考えております。

 当院は地域医療支援病院の承認も受けております。近隣の病院ともども、一部診療科が弱体化する中、病院と病院、病院と診療所、さらにはそれらと介護施設・事業者、行政などと幅広く連携し、最近強く提唱されています「地域包括ケアシステム」の構築も積極的に進めてまいりました。最近では、統合され「びわ湖あさがおネット」となった滋賀県医療情報システムの利用でも県内をリードするなど力を注いできました。今後も地域の医療・介護機関が協力し「治し支える」医療を提供できるよう密接に協業していきたいと考えております。患者・住民の皆様におかれましても、かかりつけ医、かかりつけ歯科医、かかりつけ薬局を持ち、食生活、運動、体重管理、し好品などにも心をお配りいただき、病院とは距離のある生活をお願いしたいと思います。病院としても種々の情報提供をさせていただきます。もちろん、救急、重病、手術などの必要時には最善の医療を提供させていただく所存です。

 さて、現在日本は人口減少が始まり、超少子高齢社会が進行しつつあります。この湖北医療圏も例外ではありません。国は財政破綻を避けるため、最大の経費である社会保障費の抑制に本腰を入れています。医療費の伸びも可能な限り抑えてきます。「日常の不調や生活習慣病の安定期はかかりつけ医を受診し、必要時のみ病院を紹介してもらう」ことは国の方針でもあります。医療費抑制につながるとされているからですが、この度の診療報酬改定で4月1日より、紹介状や当院主治医の指示がない受診患者様に関しては通常の医療費自己負担分に加え、原則初診5,400円、再診2,700円の自己負担をお願いしなければならないこととなりました。かかりつけ医を持つことは、特定の専門医の専門的な診療以外に、全身の評価も受けることとなりより正確な診断、的確な治療が行えるものと考えられます。急病などの場合を除き、紹介状持参のうえ受診いただきますようお願いいたします。また、受診時の参考になりますのでお薬手帳、受診中のすべての医療機関の診察券もご持参ください。

 医師不足の荒波はこの湖北圏域にも猛威を振るっております。近隣の病院ともども一部診療科の弱体化などご心配をおかけしているところです。しかし、この地域では病院間の連携も進んでおります。住民の皆様に少しでも安心を提供できるよう連携をより高度なものとしつつ、長期的にはあらゆる選択肢を視野に入れて検討していきたいと思っております。特に、小児・周産期母子医療、がん診療、脳梗塞・心筋梗塞など血管に関連した急病、消化器疾患、事故など外傷診療、精神科医療などで当院の役割が大きいものと考えております。

 長浜赤十字病院は、5疾病(がん診療、心筋梗塞、脳卒中、糖尿病、精神科疾患)全てと、へき地医療を除く4事業(救急、災害、小児、周産期医療)に、これからも全力を尽くして参りますので宜しくお願いします。